今日ふと、数年前のある出来事を思い出しました。
その出来事とは、
ハワイの、アラモアナショッピングセンター近くの路上で、
浮浪者らしきお年寄りが、ゴミ箱からタバコを拾おうとしていました。
私は、遠くからその様子をただぼんやり見ていたのですが、
そこに白人の男性が、
おや!
とばかりに近寄り
浮浪者の男性の手を取り、
「おお〜マイフレンド!」
と言い、自分の胸に手を当て少し悲しそうな顔をして
お金をそっと手に握らせてあげたのです。
そのわずか一瞬の出来事に、とても心を打たれました。
お金を渡すと言う行為について、賛否両論あるかもしれません。
でもその様子を見ていて、何だか嬉しくて感動したのです。
そして、私はそのような事ができるだろうか、と考えてみました。
きっと出来ないだろうと思いました。
それは何故?
国民性?
女性だから?
そのどれも説得力はありません。
きっと、ただ恥ずかしいのです。
以前カナダに行った時のことです。
大きなスーツケースをガラガラと音を立てて
でこぼこの道を宿泊のホテルを探しながら、
汗だくで歩いていたら、
前から来た若い優しそうな女性が
「お困りですか?お手伝いしましょうか?」
と申し出て下さった事があります。
私がよほど疲れ切った顔をしていたんでしょう。
その事も凄く嬉しかったですね〜。
海外に行くと、そうした躊躇なく善意を与えてくださる場面に
出会う事が多いです。
見知らぬ人でも、道で目が合うとにっこりと微笑みが返ってくるとか。
自分の中の思いを何のてらいもなく出せる事。
自分の良心に逆らわない事。
そんな事を感じた朝でした。